EC構築代行の副業とは|Shopify・BASEで受け持つ範囲と手取り

EC構築代行の副業とは|Shopify・BASEで受け持つ範囲と手取り Web制作・SNSの副業
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知り合いのお店から「ネットでも売ってみたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」と相談された。手伝いたい気持ちはあっても、ショップづくりはプログラマーの仕事だと思うと、返事に詰まってしまいます。

EC構築代行は、お店や作家に代わって、Shopify・BASE・STORESのようなサービスでネットショップを作る仕事です。家のパソコンで進められ、顔も声も出しません。

何を設定すればショップが動き出すのかも、どこまで引き受けていくらもらえばよいのかも、手数料を引いて手元に何が残るのかも、まだぼんやりしているかもしれません。ショップの管理画面で何をするのかから、見ていきましょう。


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EC構築代行の仕事の中身

ネットショップは、見た目を整えただけでは注文を受けられません。お客さんが商品を選び、代金を払い、商品が届くまでに要る設定を、1つずつ埋めていきます。

設定する項目 代行する人がすること 中身を決める人
商品 商品名・価格・説明文・画像・在庫の数を登録し、カテゴリ(Shopifyでは「コレクション」)に分ける 価格と説明の中身は依頼する人
決済 使う支払い方法を選び、サービスの申し込みの流れを案内する 申し込みと売上の振込先は依頼する人の名義
送料 地域ごと・金額ごとの送料を入力する 送料の決め方は依頼する人
特定商取引法にもとづく表示 事業者の名前・住所・電話番号、支払いの時期、届ける時期、返品の条件などをページに入れる 文言の中身は依頼する人
テスト注文 注文を確定する直前の画面に、必要な表示が出ているかを見る 代行する人が確かめ、結果を伝える

求められるのはデザインの腕より、決まったことを抜けなく入力し、注文の流れが最後までつながるかを確かめる力です。お金と商品の受け渡しが起きる場所なので、LPやホームページを作る仕事より、名義と表示の扱いに気をつける点が多くなります。

受け持つ範囲の分け方と、「30万〜100万円」の出どころ

「Shopify構築」で調べると、30万〜100万円という金額がよく出てきます。これは、ランサーズの発注者向けの解説で、中規模のショップを制作会社に頼んだときの目安として紹介されている金額です。同じ解説では、フリーランスに頼む場合を、テンプレートを使って商品5件まで登録する内容で20万円から、テンプレートの手直しとアプリの設定8個までで30万円からとしています。どちらも依頼する側が払う金額で、副業で最初に受ける仕事の金額とは別に考えます。

副業で受けやすい範囲と、その金額の目安は下の表のとおりです。

受け持つ範囲 主な作業 金額の目安(依頼する側が払う額) 入りやすさ
商品の登録・更新 できているショップへの商品登録、在庫・価格の更新、バナーの差し替え 商品1点100〜1,000円、運営の代行は1時間1,500〜3,000円(ランサーズ「参考価格」) 未経験から応募しやすい
BASE・STORESの開設の代行 ショップの開設、デザインの設定、決済・送料・表示の設定、数点の商品登録 1件1.5万〜10万円ほど(ココナラの出品例をもとにした、当ブログの見立てによる目安) 練習ストアがあれば出品できる
Shopifyの構築・手直し テーマの設定、アプリの導入、決済・配送の設定、テーマの作り込み ECサイト制作・改修50,000円〜(クラウドワークス「発注相場」)。作り込みを含むと10万〜50万円ほど(当ブログの見立てによる目安) HTML・CSSに慣れてから

未経験なら、上の段から順に進むのが無理のない道です。商品登録で管理画面の操作に慣れ、BASEやSTORESの開設を小さく受けて実績を作り、Shopifyへ広げます。Shopifyでも、テーマの標準の機能で作れる範囲ならプログラミングは要りません。デザインを大きく変える作り込みには、HTML・CSSと、Shopify独自のテンプレートの言語であるLiquidの知識が求められます。

最初に、無料の練習ストアで注文の流れを1回通す

始めるまでの順番は、下の図のとおりです。最初の一歩は、自分用の練習ストアを作ることです。

EC構築代行を始めるまでの5ステップの流れ図
EC構築代行を始めるまでの5ステップの流れ図

BASEのスタンダードプランとSTORESのフリープランは、月額0円で開けます。Shopifyは、「Shopifyパートナー」に無料で登録すると、パートナー用の「開発ストア」を無料で作れます。開発ストアでできる注文はテスト注文だけですが、練習にも、依頼されたショップを作る場所にも使えます。

練習ストアでは、架空の商品を3点ほど登録し、決済・送料・特定商取引法にもとづく表示のページまで埋めて、テスト注文を1回します。注文を確定する前の画面に、価格・送料・届ける時期・返品の条件が出ているかを、自分の目で確かめます。ShopifyとBASEのどちらから覚えるか迷ったら、設定する項目が少ないBASEかSTORESで流れをつかみ、そのあと開発ストアでShopifyを触る順番が取り組みやすいでしょう。

BASEのスタンダードプランは、売れたときにだけ手数料がかかる仕組みなので、練習ストアを開いておくだけなら費用は0円です。

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依頼する人からは「毎月いくらかかるか」をよく聞かれるので、3つのサービスの基本の料金は覚えておきます。

サービス 月額 売れたときにかかる手数料
Shopify ベーシック: 年払いで月3,650円/月払いで4,850円 Shopifyペイメントの国内カードで3.55%(ベーシック)
BASE スタンダード: 0円(グロース: 年払いで月16,580円) スタンダード: 決済手数料3.6%+40円と、サービス利用料3%
STORES フリー: 0円(スタンダード: 年間契約で月3,300円) フリー: 5.5%〜/スタンダード: 3.6%〜

※各社の公式の料金ページによる。STORESは、2026年8月3日の決済分から、キャリア決済などの手数料率を変えています。依頼する人に伝える前に、公式ページで今の料金を見てください。

無料のプランと有料のプランは、月の売上が増えるほど有料のほうが安くなります。売上ごとに、どこで切り替えると得かを計算した表は、次の記事にあります。

商品登録の仕事は、1点の単価より1時間あたりで見る

商品登録の募集は、クラウドワークスやランサーズに出ています。1点の金額は低めですが、管理画面の操作を覚えながら受けられます。

同じ1点300円でも、商品の情報が表にそろっていて、CSVのファイルでまとめて登録できる募集と、説明文を書き、画像を切り抜いてサイズをそろえるところまで求める募集とでは、1時間に進む点数がまるで違います。応募する前に、練習ストアで5点を登録して時間を測り、1時間あたりの金額に直してから選びます。画像のサイズ調整には、Canvaのような画像編集の道具を使います。

説明文まで任される募集では、依頼する人から届いた商品の情報をもとに、生成AIに下書きを作らせると、1点ずつ白紙から書くより手が止まりにくくなります。そのとき、表にない中身を足させないことと、効き目を言い切る言葉をはじくことを、指示に入れておきます。

指示文の例(受け取った商品情報から説明文の下書き)

次の表は、〔雑貨店〕から受け取った商品の情報です。1行が1つの商品で、列は〔商品名・素材・サイズ・色・価格・メモ〕です。ネットショップの商品ページに載せる説明文を、1商品につき〔150〕字ほどで作ってください。表に書かれていないこと(使い心地、産地、効き目など)は足さないでください。「〜に効く」「必ず」「日本一」のように、効果や順位を言い切る言葉は使わないでください。メモの中にそうした言葉があれば、説明文とは別に〔依頼者に確認〕として書き出してください。

表:〔ここに表を貼る〕

下書きができたら、サイズと価格を元の表と1つずつ見比べ、〔依頼者に確認〕が付いたところは依頼する人に聞いてから登録します。

開設の代行は、含むものと含まないものを先に書いて出品する

BASEやSTORESを初めて使う個人のお店やハンドメイド作家からは、ショップの開設をまとめて頼みたいという依頼があります。ココナラの「ECサイト制作・ネットショップ構築」のカテゴリには、BASEの開設と数点の商品登録だけの小さな出品から、ロゴや撮影まで含む高い出品まで並んでいます。

出品するときは、何が入っていて、何が入っていないかを最初に書きます。範囲があいまいなまま受けると、商品の点数や直しの回数が増え、1時間あたりの金額が下がっていきます。

出品の中身の例

BASEでネットショップを開く作業を代行します。

含むもの:〔ショップの開設〕〔デザインのテンプレートの設定〕〔決済と送料の設定〕〔特定商取引法にもとづく表示のページの入力〕〔商品5点までの登録〕〔テスト注文での確認〕

含まないもの:〔商品の撮影〕〔ロゴの制作〕〔6点目からの商品登録(1点〇〇円で承ります)〕

ご用意いただくもの:〔商品の写真と情報〕〔表示する事業者の情報〕〔送料と返品の決まり〕

ショップは、お客さまのお名前で開設します。作業が終わったら、ログインのパスワードの変更をお願いします。

〔 〕は、自分が受けられる範囲に合わせて書き換えます。練習ストアの画面を出品の画像に使うと、できあがりの形を見てもらえます。

出品を始めるには、ココナラの会員登録(無料)をしたうえで、出品する人の情報を別に登録します。

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依頼が来たら、作業の前に、取り扱う商品と点数、使う支払い方法、送料の決め方、届ける時期、返品の条件、表示する事業者の情報を聞き取ります。聞き取りは何度かのやりとりに分かれることが多く、表示に要る項目が1つ抜けていても気づきにくいものです。メモがたまったら、生成AIに抜けを書き出させます。

指示文の例(聞き取りメモから、表示に要る項目の抜けを探す)

次は、ネットショップを開く〔個人のハンドメイド作家〕とのやりとりから書き出したメモです。下の項目ごとに、メモに答えがあればそのまま書き写し、答えがなければ〔未回答〕と書いてください。答えを推測して埋めたり、文を整えたりはしないでください。

項目:販売価格(税込か)/送料/送料のほかにかかるお金/代金を払う時期と方法/商品を届ける時期/返品とキャンセルの条件/事業者の氏名(名称)・住所・電話番号を載せる準備ができているか

メモ:〔ここに貼る。住所と電話番号そのものは消し、「あり」「なし」だけ残す〕

〔未回答〕になった項目は、まとめて1通で依頼する人に聞きます。答えがそろってから、表示のページに入力します。

ショップの名義と、表示で守ること

ネットショップで物を売るのは依頼する人で、代行する人ではありません。表示の中身もお金の流れも、依頼する人のものとして作ります。

  • 特定商取引法にもとづく表示は、依頼する人の情報で作る: ネットショップは通信販売にあたり、販売価格・送料・支払いの時期と方法・届ける時期・返品の条件・事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などを表示します。入力を代わりにするのはかまいませんが、文言を想像で埋めず、公開の前に依頼する人に読んでもらいます。BASEには、個人のショップに限り、住所と電話番号を非公開にしてBASE側の連絡先を表示する設定があります
  • 注文を確定する直前の画面: 2022年6月1日に施行された改正特定商取引法で、この画面に分量・価格・支払いの時期と方法・届ける時期・申込みの撤回や解除に関することなどを表示することが求められています。テーマやアプリで購入の画面を変えたときは、テスト注文で表示が消えていないかを見ます
  • ショップと決済は依頼する人の名義で: ショップの持ち主のアカウント、売上の振込先の口座、決済サービスの審査は、依頼する人の名義にします。Shopifyでは、開発ストアで作り、できあがったら「所有権の移行」で引き渡す流れが用意されています。ログイン情報の受け渡し方と、作業が終わったあとに権限を外す方法も、先に決めておきます
  • 説明文と画像: 健康食品で薬のような効き目をうたう、化粧品で認められた範囲を超える効果を書くと薬機法、根拠のない大げさな表現は景品表示法にふれるおそれがあります。メーカーやほかのサイトの画像を無断で使うことも避けます。お酒や中古品のように、売るのに許可や免許が要る商品かどうかも、依頼する人に確かめてもらいます

AIに下書きを任せられるのは、上の指示文の例のような文の作業までです。次の作業は、自分の手でします。

AIに任せない作業 理由
決済サービスの申し込み、振込先の口座の入力 依頼する人の名義とお金にかかわり、間違えると売上が届かない
表示の文言の中身を決めること 返品の条件や届ける時期は、売る人が決めて責任を持つもの
テスト注文での確認 実際の画面に何が出るかは、自分で注文して見るしかない
管理画面のログイン情報の扱い AIのツールに書き込むと、預かった情報を外へ出すことになる

AIを使うかどうかは、依頼する人と決めます。クラウドワークスの「AI活用に関するポリシー」は、AIで仕事をすること自体を禁じておらず、使い方は受注者と発注者の取り決めに任せています。受注者には、使う前に発注者の了承を取ること、使っていることを隠さないこと、預かった情報をAIのツールに入れるときは扱いに気を配ることを求めています。ココナラや直接の依頼でも、商品の情報をAIに入れてよいかを、作業を始める前に一言聞いておきます。

AIへの頼み方を仕事の場面ごとに練習したいなら、オンラインの講座を使う手もあります。DMM 生成AI CAMPの「学び放題」は月額16,280円(税込)で、月額のプランには最低契約期間がありません。受けられる講座の一覧は、申し込む前に公式サイトで見比べておきます。

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1件で手元に残る金額を、受ける場所ごとに比べる

依頼する人が払う金額から、受ける場所の手数料が引かれた残りが、自分の受け取りです。受ける範囲ごとに、よくある形で計算すると下の表のようになります。

受け方 依頼する人が払う額 引かれるもの 受け取る額
ランサーズで商品登録(1点300円×50点) 15,000円 システム手数料16.5%(2,475円) 12,525円
ランサーズで運営の代行(1時間) 1,500〜3,000円 システム手数料16.5% 1,252〜2,505円
ココナラでBASEの開設の代行 20,000円 販売手数料22%(4,400円) 15,600円
クラウドワークスでShopifyの設定 50,000円 利用料20%と、その消費税(11,000円) 39,000円

※当ブログの計算です。点数と1点・1件の金額は例で、1時間の金額はランサーズ「参考価格」、5万円はクラウドワークス「発注相場」の下限です。クラウドワークスの利用料は、同じ発注者との契約金額のうち10万円以下の部分が20%、10万円を超え20万円以下の部分が10%、20万円を超える部分が5%です。報酬を引き出すときの振込手数料(クラウドワークスは楽天銀行100円・ほかの銀行500円、ココナラは160円で3,000円以上の申請は無料)は含めていません。

商品登録の15,000円は、50点に5時間かかれば1時間2,505円ですが、10時間かかれば1,252円になります。1点の金額だけで決めず、練習ストアで測った速さを当てはめてから応募します。開設の代行でも、聞き取りと直しにかかる時間まで入れて見積もります。

契約の金額ごとに、クラウドワークスとランサーズで受け取る額を比べた表は、次の記事にあります。

会社員がこの副業で得た所得(売上から経費を引いた額)が年に20万円を超えたら、所得税の確定申告をします。20万円以下の年でも、お住まいの市区町村への住民税の申告は必要です。お店や会社から受ける仕事では、インボイス(適格請求書)を出せるかを聞かれることがあるので、登録するかどうかは早めに考えておきます。練習用に契約した有料プランやテーマ、画像編集の道具の利用料は、経費にできる場合があります。

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売上と経費を帳簿にまとめる会計ソフトの違いは、次の記事で比べています。

Shopifyと、公開したあとの更新へ広げる

BASEやSTORESで開設の実績ができたら、Shopifyの仕事に広げます。最初から作り込みを受けるより、できているテーマの設定や、決済・配送の設定のように、範囲を絞った仕事から入るほうが失敗しにくくなります。Shopifyパートナーとして依頼する人のショップを作り、所有権を移したあと、そのショップで有料のプランの支払いが始まると、パートナーの側にレベニューシェア(売上の一部の分配)が入る仕組みもあります。

もう1つの広げ方は、作ったショップの公開後の更新を、月ごとに受けることです。新しい商品の追加、セールのときのバナーの差し替え、在庫の数の更新は、ショップがあるかぎり続きます。月1万〜5万円ほどの小さな契約(当ブログの見立てによる目安)でも、何件か続けば、1回きりの開設の仕事より収入が安定します。

まずは、BASEかSTORESで練習ストアを開き、架空の商品3点の登録からテスト注文までを、時間を測りながら通してみてください。


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