ペライチやSTUDIOの使い方を覚えると、ホームページ作りを請け負えそうな気がしてきます。けれど、プログラムが書けない自分にお金を払う人がいるのかと考えると、応募まではなかなか進めません。
ノーコードLP制作代行は、プログラムを書かずにWebページを作れるツールで、お店や会社のLP(1枚の宣伝用のページ)やホームページを作り、公開まで手伝う仕事です。作業は画面の上で進み、顔や声を出す場面はありません。
募集に「ペライチで」と書かれていなければ、応募してはいけないのでしょうか。引き受けたあとの流れや、1件で残るお金のことも、応募の前に押さえておきたいはずです。さっそく、出ている募集の条件欄を確かめに行きます。
LP制作の募集で指定される作り方
当ブログで、クラウドワークスの「LP制作」と「ホームページ制作」のカテゴリで、募集中の72件を2026年10月に数えました。題名と冒頭の文を読んで中身で分けると、ペライチ・STUDIO・Wixなどのツール名が出てくる募集は6件でした。

| 中身 | 件数 | 応募した人の数 |
|---|---|---|
| LPのデザインを作る(作り方の指定なし。画像やデザインのツールで作る) | 20件 | 中央値は68人 |
| LP・ホームページを作る(作り方の指定なし) | 15件 | 中央値は95人 |
| ノーコードのツール名が出てくる(ペライチ・STUDIO・Wixなど) | 6件 | 28〜130人 |
| 修正・確認だけ | 3件 | — |
| コーディングだけ | 3件 | — |
| WordPressで作る | 1件 | — |
| LP・ホームページではない(SNSの投稿画像・記事など) | 24件 | — |
※2026年10月、当ブログ調べ。ある日の募集中の仕事を数えた結果で、数は日々入れ替わります。題名のほかは、一覧に表示される冒頭の文だけを読んで分けました。中央値は、応募の少ない順に並べて、ちょうど真ん中にくる人数です。
LP・ホームページを作る募集の15件と、デザインを作る募集の20件は、何のツールで作るかが題名や冒頭に書かれていませんでした。ノーコードのツールで作る人が受けられるのは、指定のある6件だけではありません。
そのぶん、応募も集まっています。作り方の指定がない制作の募集では、応募した人の数の中央値が95人でした。「トップページの作成依頼」で予算が5,000〜10,000円の募集に、114人・123人が応募していた例もあります。この中で選ばれるには、発注者が「この人ならこう仕上がる」と分かる見本のページが要ります。
「実務経験を積みたい方向け」の募集は、中身を確かめる
ツールの名前だけを変えた同じ形の題名で、「初学者OK」「指示書あり」「実務経験を積みたい方向け」と書かれ、予算が表示されていない募集が4件ありました。クラウドワークスの仕事依頼ガイドラインでは、受ける人に入会金や商品の購入などのお金を求める依頼と、「実績になる」ことを対価にした、相場と大きくかけ離れた単価の依頼は禁止されています。応募の前に、報酬の金額と、こちらがお金を払う話がないかを確かめます。
作り方の指定がない募集は、納める形を聞いてから応募する
「LPデザイン」と書かれた募集の中には、ページそのものではなく、デザインの画像やFigma(デザインを作るツール)のファイルで納めることを求めるものもあります。ノーコードのツールで作った公開ページを納めてよいのかは、募集文だけでは分からないことがよくあります。分からないときは、応募の前に、募集のページから質問を送ります。
応募の前に送る質問の例
募集を拝見しました。ノーコードのツール(〔ペライチ〕)で作り、公開できる状態のページでお納めする形でもよろしいでしょうか。ツールの月額料金がかかるため、アカウントを〔御社のお名前〕で作っていただく形を考えています。
〔 〕は、使うツールと、相手に合わせて替えます。アカウントのことまで先に書いておくと、受けたあとで、料金を誰が払うかでもめずに済みます(あとの章で説明します)。画像やFigmaで納めてほしいという返事なら、その募集は見送ります。
仕事の流れと、AIで構成案を作る場面
使うのは、STUDIO、ペライチ、Wixのような、画面の上で部品を並べてページを作れるツールです。コードを書く部分はツールが受け持ちます。人がするのは、「このページを見た人に、何をしてもらうか」を考えて、見やすく並べる部分です。
| 段階 | すること |
|---|---|
| 聞き取り | 何のページか、誰に何をしてほしいか(問い合わせ、予約、購入など)を聞く |
| 構成 | 上から何を並べるかを決める。文章と写真を、発注者からもらうか、こちらで用意するかを決める |
| 作る | ツールのテンプレートを選び、文字・写真・ボタンを置いて、色や文字の大きさをそろえる |
| 公開 | 独自のアドレス(ドメイン)の設定、問い合わせフォームの動作の確認をする |
| そのあと | 文章の差し替えや、写真の入れ替えなどの更新を受ける |
聞き取りのあとの「構成」は、文章を作るAIに案を出させやすい作業です。聞き取ったメモを渡して、上から並べる項目の案を出させ、それを見ながら発注者と並びを決めます。発注者からもらった情報をAIに入れるので、使ってよいかは先に発注者に聞いておきます。
指示文の例
次の聞き取りメモをもとに、スマホで見るLPに、上から並べる項目の案を作ってください。項目ごとに、見出しの案と、載せる中身を1行で書いてください。いちばん下には、〔予約〕のボタンを置いてください。メモにない営業時間・価格・実績は書かず、必要なところには〔発注者に確認〕と書いてください。
メモ:〔駅前のパン屋/平日の朝7時から/予約すると焼きたてを取り置き/いちばん売れているのは食パン/お客さんは近くの会社員が多い〕
出てきた案は、そのまま使わず、発注者の言葉で聞いたことと合っているかを見て並べ替えます。AIに任せないのは、営業時間・価格・住所のような事実と、商品の効き目の言い方です。事実は発注者に確かめた内容だけを載せ、「必ず」「絶対」のような言い方や効き目をうたう言い回しは、広告の決まりに触れることがあるので、発注者に決めてもらいます。写真も、自分で撮ったものか、発注者が使ってよいと確かめたものだけを使います。
見出しや紹介文の下書きに使える、文章を作るAIの料金と使える範囲は、次の記事で比べています。
ツールのアカウントと料金は、作る前に決める
| ツール | 料金 | 知っておくこと |
|---|---|---|
| STUDIO | Freeは0円。個人利用のMiniは年払いで月590円(月払い1,290円)。ビジネス利用のBusinessは年払いで月3,980円(月払い5,460円) | 料金のページで「個人利用」と「ビジネス利用」に分けて載っている |
| ペライチ | 月契約で、ライト1,628円、レギュラー3,278円、ビジネス4,378円、プロフェッショナル7,678円(税込) | 無料のプランはない。登録から1か月は「お試しビジネスプラン」(プロフェッショナルとほぼ同じ機能。タグ埋め込みやアカウント間ページ複製など、使えない機能もある)を無料で使え、自動で有料に切り替わらない |
※各公式サイトによる。STUDIOの金額が税込かどうかは、公式サイトで確認してください。
代行で作るページは、公開したあとも発注者が使い続けます。こちらのアカウントで作ると、仕事が終わったあとの引き渡しや解約で困ることがあります。作り始める前に、アカウントと料金、素材、修正の範囲を、発注者と決めておきます。
作る前に、発注者と決めておくこと
- ツールのアカウントを誰の名前で作り、月々の料金を誰が払うか
- 独自のアドレス(ドメイン)を使うなら、誰の名前で取り、更新の料金を誰が払うか
- 文章と写真を誰が用意するか。もらった写真や文章が、使ってよいものか
- 修正は何回までを最初の金額にふくめるか。公開のあとの更新はいくらか
ペライチは、テンプレートを選んで1枚のLPを作れるツールです。登録して自分用のページを1本作ってみると、操作の感覚と仕上がりを確かめられます。プランの内容と料金は、公式サイトで確認してください。
Wix・Jimdoもふくめた4つのツールの料金と、独自ドメインで公開できるプランは、次の記事で比べています。
1件で、手元にいくら残るか
公式の相場は、数えた募集の予算よりかなり高く出ています。
| 出どころ | 中身 | 金額 |
|---|---|---|
| クラウドワークス「発注相場」 | LP制作・デザイン(デザインとコーディング) | 100,000円〜/ページ |
| 同じ | Webサイトの修正・更新(文章の変更・画像の差し替え) | 30,000円〜 |
| ランサーズ「仕事の種類・参考価格」 | LP制作 | 50,000〜100,000円/1ページ |
| 同じ | Webサイト運営・保守・HP更新 | 1,500〜3,000円/1時間 |
| 当ブログが数えた募集(作り方の指定なしの制作・デザイン) | 予算の上限の中央値 | 3万円 |
※公式の相場は各公式サイトによる。募集の予算は2026年10月、当ブログ調べ。
公式の相場は「デザインとコーディングまで」をふくむ金額です。はじめの数件は、それより低い金額で受けることになりやすいと考えておきます。
| 受け方 | 報酬 | 引かれる手数料 | 手取り |
|---|---|---|---|
| クラウドワークスで、小さいページを受ける | 5,000円 | 20%+消費税 | 3,900円 |
| クラウドワークスで、数えた募集の予算の中央値で受ける | 30,000円 | 20%+消費税 | 23,400円 |
| ランサーズの参考価格の下限で、LPを受ける | 50,000円 | 16.5%(税込) | 41,750円 |
※当ブログの計算です。振込手数料は別にかかります。ツールの料金を自分で払う場合は、さらに差し引きます。
1件3万円で受けて、構成から公開まで15時間かかれば、1時間あたり1,560円です。30時間かかれば780円になります。次の章の見本づくりで、1ページに何時間かかるかを測っておくと、受けてよい金額が分かります。
公開のあとの更新も受けると、1件で終わらない仕事になります。ランサーズの参考価格では、サイトの運営・保守・更新は1時間1,500〜3,000円です。どこまでを最初の金額にふくめ、どこからを更新の料金にするかは、契約のときに決めておきます。
受け取った報酬は、引かれた手数料と一緒に、入った日ごとに記録しておきます。副業の所得(収入から経費を引いた金額)が1年で20万円を超えた会社員は、確定申告をします。自分で払ったツールの料金や手数料も、経費として記録しておきます。
報酬と経費の記録をつけられる会計ソフトは、次の記事で比べています。
架空のお店のLPを1ページ作って、時間を測る
応募の前に、架空のお店(たとえば、駅前の小さなパン屋の予約ページ)を決めて、LPを1ページ作ります。実在のお店の名前やロゴは使いません。上から「お店の紹介」「商品」「場所と営業時間」「予約のボタン」の順に並べ、スマホで開いて、文字が読めるか、ボタンが押しやすいかを確かめます。はじめから終わりまでにかかった時間も測っておきます。
ふだんからCanvaなどで画像を作っている人は、文字の大きさや色のそろえ方の感覚を、そのまま使えます。できたページのアドレスを応募の文に入れると、発注者は仕上がりを確かめられます。
ノーコードのツールだけでなく、HTMLやCSSで作るサイトの依頼も受けられるようにしたい場合は、Web制作を学べるオンラインスクールもあります。デイトラのWeb制作コースは、HTML・CSSの基礎からWordPressのテーマ制作までを扱い、ノーコードでのサイト制作も教材に入っています。受講料や、教材に入っている課題の一覧は、公式サイトで確認してください。
ペライチで見本のLPを作るところから、クラウドワークスで最初の1件を受けて報酬を受け取るまでの手順は、次の記事にまとめています。応募文の例と、依頼者へのページの渡し方も載せています。
クラウドワークスとランサーズの手数料の違いと、金額ごとの手取りは、次の記事で比べています。
募集を待つのではなく、「ペライチでLPを1ページ作ります」のように、自分のサービスを出品して買ってもらう方法もあります。出品できるサイトの手数料と、売れたときの手取りは、次の記事で比べています。
まずは、架空のお店を1つ決めて、LPを1ページ作ってみてください。かかった時間が分かれば、応募する金額も決められます。








