画像生成AIで、思いどおりの絵が出せるようになった。せっかくなら、これを売ってお金にできないだろうか?
AI画像の副業には、作った画像を売る道と、頼まれて作って納める道があります。どちらも家のパソコンででき、顔も声も出しません。
気になるのは、売り場でついている値段、頼まれる仕事の中身、そして最初に何を作り、どんな決まりを確かめてから出すか、ではないでしょうか。まずは、BOOTHに並ぶ値札を眺めてみます。
BOOTHで売られている「AI生成」の商品の価格
当ブログで、BOOTH(イラストや素材などの創作物を売るサイト)の商品のうち、「AI生成」のタグが付いたものを2026年10月に数えると、6,923件ありました。そのうち、新しく出た240件と、スキ(ほしいもの)の多い240件の価格を数えた結果が、次の図です。

| 価格 | 新着の240件 | スキの多い240件 |
|---|---|---|
| 無料(0円) | 42件 | 44件 |
| 1〜300円 | 79件 | 136件 |
| 301〜500円 | 57件 | 32件 |
| 501〜1,000円 | 37件 | 22件 |
| 1,001円以上 | 25件 | 6件 |
| 中央値 | 300円 | 200円 |
※2026年10月、当ブログ調べ。ある1日に表示されていた価格を数えたもので、売れた数ではありません。タグを付けていないAI生成の商品は数に入っていません。中央値は、安い順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる価格です。
いちばん高い商品でも、新着で3,000円、スキの多いもので1,850円でした(2026年10月、当ブログ調べ)。1,001円以上の商品は、新着でも240件のうち25件です。どちらにも、無料で配っている商品が40件ほどまじっていて、名前を知ってもらうための使い方とみられます。スキの多い商品の上位には、配信や創作に使う立ち絵の素材や、商用で使える素材が多く並んでいました。見て楽しむ画像より、使い道のはっきりした素材が選ばれています。
数えたのは「AI生成」のタグを付けた商品だけです。よく似た「AI生成作品」のタグには781件があり、「AIイラスト」という言葉で探すと、タグのない商品も含めて40,943件が出てきました(2026年10月、当ブログ調べ)。同じ言葉で探す人の前に、これだけの商品が並びます。出すときは、AIで作ったことが分かるタグと、使い道(「配信背景」「立ち絵」など)のタグの両方を付けて、探している人に見つけてもらいます。
売れたときに手元に残る金額は、価格が低いほど、手数料の割合が大きくなります。
| BOOTHでの価格 | 手取り |
|---|---|
| 300円(新着の中央値) | 238円 |
| 500円 | 427円 |
| 1,000円 | 899円 |
※当ブログの計算です(300円なら、300円−16.8円−45円=約238円)。BOOTHのサービス利用料は5.6%+45円(2025年10月28日から。公式のお知らせによる)。振込手数料は別にかかります。
BOOTHの手数料には、1件ごとに45円がかかるので、300円の商品では、売り値の2割ほどが手数料になります。1枚ずつ安く売るより、使い道の同じ素材を何枚かまとめて1つの商品にし、価格を上げるほうが、手元に残る割合は大きくなります。
手取りで1万円にするには、300円の商品なら42件ほど、1,000円の商品なら12件売れる必要があります(当ブログの計算)。最初の1点から1万円を目指すより、まずは1件売れるかを確かめ、売れた素材と同じ使い道のものを足していきます。
クラウドワークスにあるAI画像の仕事と金額
当ブログで、クラウドワークスの募集中の仕事を、「画像生成」「AI画像」「AIイラスト」という言葉で2026年10月に探すと、重なりを除いて96件ありました。題名で分けると、画像そのものを作る仕事と、AIの画像を動画の材料にする仕事が、同じくらいありました。
| 中身 | 件数 | 応募した人の数 |
|---|---|---|
| AIで画像・イラストを作る(SNSの画像、サムネイル、アイコン、ロゴ、キャラクターなど) | 36件 | 中央値は15人 |
| AIで作った画像を使って、動画を作る | 31件 | 中央値は12人 |
| AIで漫画を作る | 7件 | — |
| SNSの投稿・記事(画像づくりをふくむ) | 8件 | — |
| そのほか(開発・講師・アンケート・写真の撮影など) | 14件 | — |
※2026年10月、当ブログ調べ。1日ぶんの募集を題名で分けた結果で、日がたてば変わります。
1枚・1本の金額は、小さいものが多くありました。題名に「1枚500円」と書かれたAI画像・サムネイルの募集や、「ChatGPTで画像生成→ショート動画編集」で「1本500円」の形の募集が、いくつも出ていました。1枚500円の画像は、クラウドワークスの手数料(10万円以下の部分が20%で、別に消費税)を引くと、手元に390円です(当ブログの計算)。
金額の大きい募集もあります。AIで作った画像とAIのナレーションを使うYouTube動画の編集で、「1本1万円」と題名に書かれた募集がありました。手数料を引くと、手元に7,800円です(当ブログの計算)。画像を作るだけでなく、動画にまとめるところまで受けると、1件の金額は上がります。
反対に、商品の画像の募集で、題名に「画像生成AI不使用」と書かれたものもありました。AIを使ってよいかは募集ごとに違うので、募集文で確かめ、書かれていなければ発注者に聞いてから応募します。使ったことは隠しません。
AIで作った画像を使うショート動画の仕事の中身と、1本あたりの手取りは、次の記事で説明しています。
使い道を1つ決めて、5枚作ってみる
売る道でも頼まれて作る道でも、最初にすることは同じです。使い道を1つ決めて、画像を5枚作り、使えるものを選んで、かかった時間を測ります。たとえば「配信の背景に使える、部屋の背景画像を5枚」のように、誰が何に使うかまで決めてから作ります。
画像生成AIに出す指示文(プロンプト)には、使い道と、入れないものを書きます。5枚の雰囲気をそろえたいときは、同じ指示文のまま、1か所だけを替えて作ります。
指示文の例
〔配信の背景〕に使う、〔雨の夜の街〕の画像。横長(16:9)。人物は入れない。看板や標識に文字を入れない。〔青みがかった、暗めの色〕。〔窓から見下ろした〕構図。
〔 〕は、使い道に合わせて替えます。5枚にするときは、たとえば〔窓から見下ろした〕の部分だけを〔路地から見上げた〕〔交差点の正面〕のように替えます。実在の人物、作家、作品、キャラクターの名前は、指示文に入れません。
出てきた画像を選ぶのは、人の作業です。手や指、建物の線、文字のような形の崩れを見て、すでにある作品やキャラクターに似ていないかも確かめ、使えるものだけを残します。何十枚も作った中から5枚を選ぶこともあり、ここにかかる時間が、1枚あたりの手間を大きく左右します。かかった時間を、上の手取りと見比べて、売るか、頼まれて作るかを決めます。売れるまで数を出し続けられるなら売る道、少しでも早く決まった金額がほしいなら頼まれて作る道が合います。
画像を作るツールの料金は、自分で払います。Stable Diffusionは、自分のパソコンに入れて使うには、ある程度の性能のパソコンと設定の手間がかかります。ブラウザで使えるサービスもあり、たとえばConoHa AI Canvasは、月額1,100円(税込)のエントリープランで、月10時間まで使えます(超えた分は1分6.6円)。ただし、2026年10月24日から新しい申し込みの受付を一時止めています。商用利用できるかどうかは使うモデルによって異なるため、販売用の画像を作る前に、モデルごとの利用条件を確認してください。
画像生成AIのツールごとの料金と、商用利用の条件は、次の記事で比べています。
指示文の組み立て方や、生成AIを仕事に活かす方法を体系立てて学びたい人には、オンラインスクールもあります。どんなコースがあり、いくらかかるかは、公式サイトで確かめてください。
出す前に、販売先の決まりと商用利用の条件を確かめる
AIで作った画像の扱いは、販売先ごとに違います。PIXTAのように、AIで作った素材を受け付けなくなったところもあります。
| 販売先 | AIで作った画像の扱い |
|---|---|
| BOOTH | 特定の作品・作家への依拠性が高い商品や、それに準ずる商品を大量・連続的に出品する行為は、監視を強化する対象。商品やショップの非公開化、アカウントの停止がある |
| Adobe Stock | 投稿できる。「生成 AI ツールで作成したコンテンツ」のチェックが必要。実在の人物や作家の名前、ほかの人の作品への言及をプロンプトやタイトルに使うことは禁止。使った生成AIツールの利用規約も確かめる |
| SUZURI(グッズ) | 使う画像生成AIサービスの利用規約で、商用利用できるかを確かめる |
| PIXTA | 2026年4月20日にAI生成素材の新しい受付を止め、5月22日に、すでにあるAI生成素材の販売も止めた |
※各公式サイトのヘルプやお知らせによる。決まりは変わることがあるので、出す前に最新のものを確かめてください。
Adobe Stockのロイヤリティ(作った人の取り分)は、写真・ベクター・イラストで33%です。公式の例では、月10点・月額29.99ドルのプランで買われた素材は1点0.99ドルで、取り分はその33%、約0.33ドルになります(当ブログの計算)。人物の入った画像は、架空の人物でも「架空の人物およびプロパティ」のチェックが要り、実際のニュースの出来事を描いたように見せる説明も禁止されています。素材サイトは1回売れたときの受け取りが小さいため、たくさんの数を出して、少しずつ売れるのを待つ形になります。AIを使わない、ふつうの写真の素材を売る仕事(PIXTAなど)の中身と、1回あたりの受け取り額は、次の記事で説明しています。
AIで作った画像を売る・納める前に
- 使った画像生成AIの利用規約で、商用利用できるかを確かめる。無料のプランでは商用利用できないことがある
- プロンプトやタイトルに、実在の人物、作家、作品、キャラクターの名前を使わない
- 特定の作家の絵柄に寄せた画像を、大量に出さない(BOOTHでは監視を強化する対象)
- 販売先ごとに、AIで作ったことの表示が求められているかを確かめ、求められていれば表示する
文化庁は、AIと著作権の関係について「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日)をまとめています。生成した画像が、すでにある作品に似ている場合は、著作権の侵害になることがあるとされています。迷う画像は出さないことが、いちばん安全です。
最初の1点は、BOOTHで出してみる
売る道で始めるなら、作った5枚の中から使えるものをまとめて、BOOTHに1つの商品として出します。BOOTHでショップを開いて、AIで作った素材を出し、売上を受け取るまでの手順は、次の記事にまとめています。商品名・紹介文・タグの例も載せています。
頼まれて作る道で始めるなら、クラウドワークスで「画像生成」「AI画像」の言葉で募集を探し、AIを使ってよいと書かれた募集に、作った5枚を見本として添えて応募します。「画像生成AI不使用」と書かれた募集は、題名だけで見送ってかまいません。
売上や報酬が入ったら、金額と引かれた手数料を控えておきます。会社員なら、副業の所得(収入から経費を引いた金額)が年20万円を超えたときに、確定申告が必要になります。画像生成AIの月額の料金や手数料は、経費として記録できます。
売上と経費をまとめて記録できる会計ソフトは、次の記事で比べています。
まずは、使い道を1つ決めて画像を5枚作り、使えるものを選んで、かかった時間を測ってみてください。






