PIXTAに出してみようと手持ちの写真を見返したものの、どれが買われるのか見当がつかず、アップロードの画面まで進めない。
PIXTAは、撮った写真を「素材」として登録し、チラシやホームページに使う人に買ってもらうサイトです。最初の1枚に何を写せば、審査を通り、検索で見つけてもらえるのか。売れたお金は、どうやって手元に届くのか。
まずは、最初の1枚に撮る場面を決めるところから見ていきましょう。
最初の1枚に撮る場面を決める
当ブログで、PIXTAの写真の検索に言葉を入れ、出てくる点数を2026年10月に数えました。広い言葉1つと、そこに場面を表す言葉を1つ足したものを、4組比べています。

| 広い言葉 | 点数 | 1語足した言葉 | 点数 |
|---|---|---|---|
| 桜 | 約230万 | 桜 お弁当 | 3,587 |
| 猫 | 約73万 | 猫 爪切り | 202 |
| テレワーク | 約27万 | テレワーク 子育て | 8,306 |
| 家計簿 | 約2万2千 | 家計簿 スマホ | 2,487 |
※2026年10月、当ブログ調べ。点数が少ないのは、その言葉で探す人が少ないからかもしれません。少ないほど売れる、という見方はできません。
満開の桜だけを撮ると、230万点と並ぶ1枚になります。桜の下でお弁当を広げているところなら、3,600点ほどの中の1枚です。PIXTAの公式ガイドも、すでにたくさん登録されているテーマは、審査に通りにくい例に挙げています。撮るものは、「何を」ではなく、「どこで、何をしているところか」で決めます。
- 家の中や近所で、仕事や暮らしに使われそうな場面を3つ書き出す(例:家計簿をスマホでつけている手元、猫の爪を切っているところ、在宅で仕事をしている机)
- PIXTAの検索に、広い言葉と場面の言葉を入れて、点数を見る
- 点数がほかより少なく、自分がすぐに撮れる場面を1つ選ぶ
人の顔と、ほかの人の持ち物を写さない
だれか分かる形で人が写っていると、その人の同意を示す書類がいります。最初の1枚は、書類のいらない写真にします。
| 写っているもの | 必要なもの |
|---|---|
| だれか分かる形で人が写っている | 写っている人数ぶんの「モデルリリース」(本人が同意したことを示す書類) |
| 後ろ姿や手元だけで、だれか分からない | 不要 |
| ほかの人が持っている建物、ペット、作品など | 必要に応じて「プロパティリリース」(持ち主の許可の書類) |
書類の書式は、PIXTAの公式サイトからダウンロードできます。自分の持ち物、料理、手元だけの写真なら、どちらの書類もいりません。会社のロゴや商品名、キャラクターが写り込まないように、撮る前に机の上を片づけておきます。
どんな言葉の写真が多いか、顔を出さずに撮れる手元の写真がどのくらいあるかは、18の言葉で数えた次の記事で説明しています。
クリエイター会員の登録と、入門テストを済ませる
登録してすぐには、写真をアップロードできません。身分証明書を出し、入門テストに合格して、はじめてアップロードの画面が使えるようになります。撮影の前でもあとでも構わないので、早めに済ませておきます。
クリエイター会員になる
- PIXTAの「写真販売ガイド」のページを開き、「今すぐクリエイター会員登録をする」を押す
- 利用規約を読み、案内に沿って登録する
- 登録のあと、身分証明書(運転免許証、パスポートなど)を提出する
- マイページから入門講座を読み、入門テストを受ける
PIXTAの登録は、次のリンクから始められます。
入門講座で学ぶのは、著作権や肖像権(人が写っているときの権利)と、素材として出せるものの決まりです。テストは15分ほどで、写真とイラストは別々のテストになっています。写真だけを出すなら、写真のテストに合格すれば足ります。講座の中身は、次の章で写真を選ぶときの決まりと同じなので、テストのためだけでなく、審査で落とされないために読みます。
撮った写真から、審査に通る1枚を選ぶ
同じ場面を何枚か撮ったら、ファイルの決まりに合うかを見てから、出す写真を絞ります。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 形式 | JPEG(RAWやTIFFは、JPEGに直してから) |
| 色 | RGB |
| 大きさ | 長い辺と短い辺の合計が、1,301px以上 |
| ファイルの大きさ | 1点50MBまで |
アップロードした大きさが、その写真を売れる最大のサイズになるので、小さく直さずに撮ったままの大きさで出します。スマホで撮った写真も登録できますが、ピントや明るさの決まりはカメラの写真と変わりません。暗い部屋で撮ってざらついた写真は、昼間の窓ぎわで撮り直します。
公式ガイドは、画質が商用に届かない写真と、ほかと差のない写真を、販売できない例に挙げています。
- ピントが合っていない、暗すぎる・明るすぎる
- ざらつきが目立つ、圧縮で画質が落ちている
- 背景がごちゃごちゃした、日常のスナップ写真
- ほとんど同じ写真を、何枚も出す(似たカット、色ちがい)
- 日付や名前などの文字が入っている、加工しすぎている
同じ場面から出すのは、いちばんよい1〜2枚だけにします。縦長と横長、文字を入れられる余白があるものとないもののように、使われ方が変わるものなら、別の写真として出せます。
AIで整えてよいのは、写真を変えない範囲だけ
2026年4月20日から、PIXTAはAIで生成した素材の審査申請を受け付けていません。それまでに並んでいたAI生成の素材も、5月22日で販売が止まりました。いま出せるのは、自分で撮った写真です。撮った写真をAIのツールで手直しする場合も、出せるものと出せないものが分かれています。
| 出せないもの | 出せるもの |
|---|---|
| 言葉の指示だけで、AIが作った画像 | 自分で撮った写真の、ノイズを消す・くっきりさせる |
| 自分の写真を、AIで別の絵柄に変えたもの | 形を変えずに、大きくきれいにする(高解像度化) |
| 背景や一部に、AIが作ったものを入れたもの | 写り込んだ不要なものを消す |
| AIで外側を描き足した・一部を置き換えたもの | 自分で作った素材どうしを組み合わせる |
分かれ目は、AIが新しいものを描いたり、もとの部分を置き換えたりしているかどうかです。もとが自分の写真でも、背景をAIで足したものは出せません。どちらか迷う加工をしたときは、出す前にPIXTAに問い合わせるよう、公式ガイドで案内されています。
アップロードして、タイトルとタグを入れる
写真をアップロードする
- マイページを開き、「作品の登録」→「写真作品登録/イラスト作品登録」を選ぶ
- 「選択」を押して、写真のファイルを選ぶ(いくつかまとめて選べる)
- アップロードする
アップロードできる枚数には、上限がある
上限は期間ごとに決まっていて、マイページで確かめられます。審査で不合格が少ないか、タグが正確かといった点に応じて見直され、タグが不適切な作品が多いと減りやすいとされています。使わなかったぶんは、次の期間に持ち越せません。
アップロードした写真には、1枚ずつ、検索に使われるタグのほかに、売り方を決める項目も入れます。
| 入力するもの | 決まり |
|---|---|
| タイトル(必須) | 100文字まで。何が写っているかを、短く書く。検索には使われない |
| タグ(必須) | 検索に使われる言葉。カンマ、全角のスペース、改行のどれかで区切る |
| コメント(任意) | 250文字まで。検索には使われない |
| 最小販売サイズ | S・M・L・XLから選ぶ |
| 定額制販売 | チェックを入れると、定額のプランで買う人にも売れる |
| 独占販売 | PIXTAだけで売る約束。やめるには、申し出から90日かかる |
| モデルリリース | 人が写っているときに、書類の画像を付ける |
独占販売にすると報酬の率は上がりますが、その写真をほかのサイトでは売れなくなります。ほかのサイトにも出すかを決めていないうちは、チェックを入れずに出しておき、あとで考えます。
タグは、写真を文章で説明してから言葉を拾う
買う人は、タグの言葉で検索します。タイトルは検索に使われないので、タイトルに入れた言葉も、タグに入れ直します。PIXTAの公式ガイド「タグ付けについて」は、付け忘れを減らす方法として、作品を文章で説明し、そこからタグを抜き出して、似た意味の言葉を足すやり方をすすめています。
まず、写真を見ながら、何が写っていて、どんな場面かを2〜3行で書きます。その説明をChatGPTなどの文章を作るAIに渡すと、言葉の候補をまとめて出させることができます。
指示文の例
写真素材サイトで売る写真に付ける、検索用のタグの候補を挙げてください。写真の説明は次のとおりです。
〔満開の桜の下で、レジャーシートの上におにぎりとおかずの入ったお弁当を広げている。人は写っていない。晴れた昼に、真上から撮った。右側に、文字を入れられる余白がある〕
タグは日本語の単語で書いてください。「写っているもの」「場面・していること」「場所・季節・時間帯・天気」「使われそうな場面」「写真の特徴」に分け、それぞれ5個まで挙げ、似た意味の言葉があれば添えてください。説明にないもの、写真を見ただけでは分からないこと(写っていない人の関係、地名など)、商品名、キャラクター名は、候補から除いてください。
AIが出した候補は、そのまま貼りません。公式ガイドは、PIXTAではタグの正しさを確かめられないので、タグの正しさはクリエイターが責任を持つ、としています。写真と1語ずつ見比べて、公式ガイドが付けないよう求めている言葉を消します。
| 消す言葉 | 公式ガイドの例 |
|---|---|
| 写っていないもの、写真から分からない情報 | 人の写っていない写真の「友達」 |
| 写真の中身と合わない時期や行事 | 桜の写真の「クリスマス」「正月」 |
| 事実と違うもの | 沖縄のビーチの「ハワイ」 |
| 誤字や、ふだん使わない書き方 | 「ジョセイ」 |
PIXTAのAIの決まりが対象にしているのは、画像そのものを作ったり変えたりすることで、タグを考えるときのAIの使い方には触れていません。タグに何を残すかは、写真を撮った自分が決めます。
残した言葉は、写っているもの・場面・場所や時期・使われ方・写真の特徴の5つに振り分けてみると、足りないところが見えます。公式ガイドは、風景なら時間帯と天気、料理を撮った写真なら「料理」「物撮り」を入れるよう案内しています。入力の画面で「タグの候補を表示する」を押すと、PIXTAからも候補が出ます。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 写っているもの | 桜、お弁当、おにぎり、レジャーシート、料理 |
| 場面・していること | お花見、ピクニック、行楽、ランチ |
| 場所・時期 | 公園、屋外、春、3月、4月、晴れ、昼 |
| 使われ方のイメージ | 休日、行事、レジャー |
| 写真の特徴 | コピースペース(文字を入れられる余白)、俯瞰(真上から) |
タイトルとタグの例(満開の桜の下でお弁当を広げた写真の場合)
タイトル
〔満開の桜の下に広げたお花見のお弁当〕
タグ
〔桜、お花見、お弁当、ピクニック、レジャーシート、春、公園、行楽、おにぎり、料理、休日、屋外、満開、晴れ、昼、行事、ランチ、レジャー、3月、4月、俯瞰、コピースペース〕
タグの区切りに、半角のスペースを使わない
半角のスペースやドットで区切ると、言葉がつながって1つのタグになってしまいます。全角の英数字と半角のカタカナも使えません。入力のあと、確認の画面で、タグが1つずつ分かれているかを見ます。
審査を申請する
- 申請する写真にチェックを入れ、「選択した作品を登録」を押す
- 次の画面で内容を確かめ、「確認の上作品登録」を押す
モデルリリースは、一度申請すると変えられません。人が写っている写真を出すときは、押す前に書類が付いているかを確かめます。
審査の結果を見て、次に撮るものを決める
審査は1点ずつ行われ、目安は14営業日(約3週間)です。混み合うと、もっとかかります。見られるのは、画質、素材として使いやすいか、タイトルとタグが適切か、必要な書類が付いているかで、作品としての出来ばえを評価するものではありません。
- 結果は、マイページの「登録済み作品」→「作品一覧」で見る。不合格のときは、理由も知らされる
- 合格した写真は、そのまま販売が始まる
- 1か月たっても審査が終わらないときは、素材の番号を書いて、PIXTAに問い合わせる
結果を待つあいだと結果が出たあとは、次の1枚を撮る準備にあてます。
- 不合格の理由を控え、次に撮るときに同じ理由で落ちないようにする
- 合格した場面を、向きを変えて撮る(横長と縦長、余白のあるものとないもの)
- 同じテーマで、別の場面を足していく(例:お花見のお弁当→紅葉狩りのお弁当)
- 販売が始まったあとでも、作品一覧からタグを直せる。見つけてもらえていないと感じたら、言葉を入れ替える
売れたら、10クレジットためて現金に替える
写真が買われると、PIXTAから「売れました」というメールが届きます。報酬は、「獲得クレジット」という単位でたまります。
| 買われ方 | はじめのうちの報酬 |
|---|---|
| 1点ずつ買われた | 販売価格の22% |
| 定額のプラン(月11点以上)でダウンロードされた | 1回0.27クレジット |
- 10クレジット以上たまると、マイページから現金に替える申請ができる
- 1クレジットは107円(インボイスの登録をしていない場合。2026年10月から2028年9月までの販売分)
- 替えるときは、1回につき220円の手数料がかかる
- 振り込みは、申請した月の翌々月の10日
定額のプランでダウンロードされた場合、最初の換金には38回の販売がいり、口座に入るのは850円です。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 定額のプランで1回ダウンロードされたときの報酬 | 0.27クレジット(約29円) |
| 10クレジットに届く回数 | 38回 |
| 10クレジットを替えたときの金額 | 1,070円 |
| 手数料 | −220円 |
| 口座に入る金額 | 850円 |
※当ブログの計算です。1点ずつ買われた場合は、1回の報酬がこれより大きくなります。
1回のダウンロードは30円ほどなので、最初の換金までには、合格した写真を少しずつ増やしていく時間がかかります。手数料は替えるたびに220円かかるので、10クレジットに届いてもすぐには替えず、ある程度ためてからまとめて申請すると、手元に残る金額が増えます。
PIXTAのほかにも、写真を売れるサイトはあります。最初の換金まで何回売れればよいかをサイトごとに並べた比較は、次の記事にまとめています。
会社に勤めながら写真を売っている場合、副業の所得(売上から経費を引いた金額)が1年で20万円を超えると、確定申告が必要です。換金の手数料や、撮影のために買った小物は、経費として記録できます。振り込みがあるたびに、日付と金額、引かれた手数料を控えておきます。記録に使う会計ソフトは、料金と機能を比べた次の記事から選べます。
まずは、家の中で撮れる場面を3つ書き出して、PIXTAの検索で点数を見るところから始めてください。




