AIショート動画編集の副業とは|募集の実際と1本あたりの手取り

動画・音声編集の副業
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AIを使えば、ショート動画の編集を副業として楽に回せる。SNSの広告や動画で、そんな話が流れてくることがあります。

TikTokやInstagramのリール、YouTubeショートに載せる縦長の短い動画を、頼まれて仕上げる仕事です。映るのは発注者の側で、編集する人は顔も声も出しません。

けれど、名前に「AI」の付いた募集は、本当にたくさん出ているのでしょうか。AIが引き受けてくれるのはどの作業か、1本でいくらになるのか、引き受ける前に何に気をつければよいのかも、気になるところです。答えは、募集の一覧を数えてみると見えてきます。


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ショート動画編集の募集に出てくる言葉

当ブログで、クラウドワークスの「TikTok・ショート動画」のカテゴリを新着順にすべて開き、募集中の仕事を2026年10月に数えました。重なりを除いて280件です。題名と、一覧に出る冒頭の文に、どんな言葉が入っているかを拾った結果が下の図です。

クラウドワークスの「TikTok・ショート動画」の募集280件のうち、題名や冒頭の文に入っていた言葉の棒グラフ。継続・長期が80件、未経験・初心者が56件、出演・撮影をふくむ募集が35件、AIが17件、Premiere Proが7件、CapCutが0件、Vrewが0件
ショート動画の募集280件に、出てくる言葉(クラウドワークス、当ブログ調べ)
題名や冒頭の文に入っていた言葉 件数 割合
「継続」「長期」 80件 28.6%
「未経験」「初心者」など 56件 20.0%
出演・撮影をふくむ募集(題名に「出演」「撮影」「モデル」など) 35件 12.5%
「AI」「生成」など 17件 6.1%
「Premiere Pro」 7件 2.5%
「CapCut」「Vrew」 0件 0%

※2026年10月、当ブログ調べ。ある1日に募集中だった仕事を数えたもので、件数は入れ替わります。募集文は、一覧で読める冒頭の部分までを対象にしました。

AIの言葉が題名か冒頭の文に出てくるのは17件で、題名に限ると15件でした。残る260件あまりは、AIに触れていない、ふつうのショート動画の編集の募集です。ソフトの名前も、Premiere Proが7件、Canvaが2件で、字幕づくりにAIの機能を持つCapCutとVrewは1件もありませんでした。何のソフトで仕上げるかは、多くの募集で受ける側に任されています。

出演や撮影をふくむ募集も35件まざっていました。顔を出さずに働くつもりなら、応募の前に、募集文の作業の欄に「撮影」「出演」が書かれていないかを見ておきます。

題名に書かれた載せ先の内訳

題名に入っていた言葉 件数
「ショート」「Shorts」 165件
「リール」「Instagram」 63件
「TikTok」 34件
「切り抜き」 4件

※2026年10月、当ブログ調べ。題名だけを数えました。1つの題名に2つ以上の言葉が入っていることがあります。

カテゴリの名前はTikTokですが、題名にTikTokと入る募集は34件で、「ショート」「Shorts」やリール・Instagramのほうが多く出てきます。練習の1本は、載せ先を1つに決めなくても、縦長の形で作っておけば足ります。長さの上限は載せ先ごとに違い、YouTubeショートは最大3分です。実際の仕事では、募集文に書かれた秒数に合わせます。

題名に「AI」が入る募集の中身

中身 件数
「AI活用OK」と書かれた、ふつうのショート動画の編集 5件
AIで作った画像を使って、ショート動画を作る 6件
AIで動画そのものを作る(広告向けの動画など) 3件
作り方を教える・相談 1件

※2026年10月、当ブログ調べ。題名を読んで分けました。

応募した人の数を中央値(多い順に並べたとき、ちょうど半分の位置にくる数)で比べると、280件全体では3人、題名にAIが入る募集では6人でした。AIの言葉が入った募集には、人が集まりやすい傾向が見えます。なかでも、AIで作った画像を使う募集のうち、題名に「1本500円」と書かれた3件には、15〜25人が応募していました。

「AI」で募集を探すと、金額の低い仕事に応募が重なる場所に入りやすくなります。探すときは、ふつうのショート動画の編集の募集を見て、その仕事の中でAIツールを使う、という順に考えます。


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ショート動画の編集で、AIに任せられる作業

ショート動画の編集で頼まれるのは、要らない部分を切る、話した言葉を字幕にする、音楽や効果音を付ける、決められた形で書き出す、の4つの作業です。このうちAIツールが下ごしらえできる部分と、人が見て決める部分は、表のように分かれます。

AIツールに任せる下ごしらえ 受ける人が仕上げる部分
話した言葉を、字幕の下書きにする 人や商品の名前、数字を、音声を聞き直して正す。1行の長さを画面の幅に合わせて区切る
言いよどみや、間の空いたところを見つけて切る 切ったあとも話がつながって聞こえるかを確かめ、残す間を決める
長い素材から、切り出す場面の候補を出す 発注者のねらいに合う場面を、候補の中から選ぶ
字幕に動きや効果音を付ける そのアカウントでこれまで使われてきた字幕の色と大きさを確かめ、同じ見た目で入れる

AIは全部を自動で仕上げてくれるわけではありません。字幕の下書きは、話し声がはっきりしていれば文字にしてくれますが、名前や専門の言葉では聞き違えが出ることがあります。AIの出した字幕は、音声を聞きながら1行ずつ直す前提で使います。発注者がお金を払うのは、この直しと選ぶ作業をふくめた仕上がりです。

編集を助けるAIツール

ツール 得意なこと 料金
CapCut 縦長の動画の編集、字幕づくり 無料で使える範囲あり。有料の料金は、申し込む地域や方法で変わるため、公式サイトで確認
Vrew 音声から字幕を作る、文章のように動画を切る 無料のプランあり。有料の料金は公式サイトで確認
Descript 文字起こしをもとに編集する、言いよどみを消す 無料のプランあり。有料は年払いで月16ドルから(月払いは月24ドル)
Opus Clip 長い動画から、短い動画の候補を切り出す 無料のプランは透かし入りで、書き出しは3日以内。有料は月15ドルから
Submagic 動きのある字幕や効果音を付ける 月19ドルから(年払いなら月12ドル。月15本まで)

※料金は各公式サイトによります。ドル建ての料金は、為替によって円での支払額が変わります。

最初の1本は、どれか1つのツールの無料の範囲で作ってみれば十分です。依頼を受けて使うときは、そのプランが仕事(商用)に使えるかを、利用規約で確かめておきます。たとえばVrewの利用規約では、AIの機能で作った画像や音声は、商用にも使えるとされています。パソコンで使う編集ソフトを有料で契約するときの料金は、次の記事で並べています。

長い素材から残す部分は、AIに候補を出させて自分が選ぶ

発注者から数分ぶん話した素材を受け取り、1分以内に縮める仕事では、どこを残すかを決めるのに時間がかかります。編集ツールで作った字幕の下書きを文章として書き出し、チャット型のAIに残す部分の候補を出させると、選ぶ作業から始められます。素材の中身をAIに渡すことになるので、使ってよいかを発注者に確かめてからにします。

指示文の例

次は、ショート動画にする前の、話の文字起こしです。〔60〕秒以内のショート動画にするとき、残す部分の候補を3案出してください。

・各案は、文字起こしの中の文をそのまま抜き出し、つなぐ順に並べてください
・文字起こしにない言葉は、足さないでください
・各案の最初の文は、動画の出だしで見る人の手が止まりそうな文を選んでください
・各案の終わりに、抜き出した文の合計の文字数を書いてください

文字起こし:〔字幕の下書きから書き出した文章。人の名前や会社名は〔名前〕に置き換える〕

3案のどれを使うかは、発注者のねらい(商品を知ってもらいたいのか、問い合わせを増やしたいのか)を聞いたうえで、自分が決めます。選んだら映像に戻り、抜き出した文が本当にその順で話されているか、前後を切ったことで意味が変わっていないかを、音を聞いて確かめます。カットの位置そのものは、AIに任せず自分で決めます。

AIを使うことは、発注者と取り決めておく

クラウドワークスの「AI活用に関するポリシー」では、AIを使った仕事は禁じられておらず、使うかどうかは発注者と受ける人のあいだで決めることになっています。受ける側には、前もって発注者に確かめることと、使ったことを隠さないことが求められています。発注者に向けても、きちんとした説明のないまま、AIを使ったことだけを理由に値下げしたり受け取りを断ったりしないよう、お願いが書かれています。

募集文にAIのことが書かれていなければ、応募の文の中で「字幕の下書きにAIツールを使い、名前と数字は音声を聞いて直します」のように、どこに使うかを先に伝えておきます。公開前の動画や文字起こしをツールに読み込ませてよいかも、そのときに一緒に聞いておくと、あとで行き違いになりません。

AIの道具の使い方を、仕事の場面に沿って身につけたい人向けの講座もあります。DMM 生成AI CAMPは、生成AIの業務での使い方を学べるオンラインのスクールで、コースごとの中身と受講料は公式サイトに載っています。

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1分の動画を1本仕上げて、何分かかるかを測る

相場の表を見ても、受けてよい金額かどうかは、自分の作業時間が分からないと決められません。応募の前に、練習の1本で時間を測ります。

手順 すること
1 スマホを縦に持って、自分が1分ほど話す動画を撮る(人に出さない練習用)
2 AIツールで字幕の下書きを作り、音声を聞きながら直す
3 言い間違いと間を切り、音楽を付けて、縦長の形で書き出す
4 編集ソフトを開いてから、書き出しが終わるまでの時間を記録する

時間は、字幕の直しと、それ以外の作業に分けて書いておきます。字幕の直しが大半を占めているなら、ツールを変えるか、話し方のはっきりした素材で練習し直すと、どこが遅いのかが分かります。2本目、3本目と同じ手順をくり返し、記録した時間がどう動くかを見ておくと、次の章の表に当てはめる数字が決まります。

自分の顔が映る動画を人に見せたくない場合は、手元や物だけを写して同じ手順でもう1本作れば、応募で見せる見本に使えます。練習でも、音楽や映像は仕事に使ってよいものを選んでおきます。手持ちの映像だけでは足りないときは、PIXTAのような素材サイトで、ロイヤリティフリーの動画素材を買う方法もあります。どこまで使ってよいかは、素材ごとのライセンスに書かれています。

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1本あたりの単価と、時間あたりの手取り

公式の相場と、題名に書かれた金額

出どころ 金額
クラウドワークス「発注相場」(TikTok・ショート動画) 3,000円〜/本
ランサーズ「仕事の種類・参考価格」(ショート動画) 5,000〜10,000円/本
当ブログが数えた募集のうち、題名に1本あたりの金額が書かれた42件 中央値は3,000円(300円〜5,000円)

※公式の相場は、各社の発注者向けのページによります。募集の金額は2026年10月の当ブログ調べで、同じ題名の募集は1つに数えました。

題名に1本あたりの金額を書いた募集では、3,000円が42件のうち23件を占めていました。この23件は、似た題名でシリーズのように出されている募集が多くを占めます。一方で、1,000円以下の募集も9件ありました。

予算の上限は、何本ぶんかを読んで割る

金額を先に決める固定報酬の募集272件を、一覧に出る予算の上限で分けました。

予算の上限 件数
5,000円以下 64件
5,000円超〜1万円 40件
1万円超〜5万円 132件
5万円超 13件
表示なし 23件

※2026年10月、当ブログ調べ。

金額が出ている249件の予算の上限は、中央値が3万円でした。ただ、予算の欄に3万円とあっても、10本をまとめて頼む募集なら1本は3,000円です。「継続」「長期」と書かれた募集も80件あったので、募集文で本数を数え、1本あたりに割ってから比べます。

手取りを、かかった時間で割る

報酬は、そのまま全額は入りません。クラウドワークスの利用料は、10万円までの部分が契約金額の20%で、その消費税も一緒に差し引かれるため、1本3,000円の仕事なら手取りは2,340円です。これを、練習で測った時間で割ります。

1本の金額 手取り 30分で終わる 1時間かかる 2時間かかる
500円 390円 780円 390円 195円
1,000円 780円 1,560円 780円 390円
3,000円 2,340円 4,680円 2,340円 1,170円
5,000円 3,900円 7,800円 3,900円 1,950円

※当ブログの計算。右の3列は、手取りをかかった時間で割った1時間あたりの金額です。口座へ引き出すときの振込手数料は含めていません。

1本500円の募集は、30分で仕上げても1時間あたり780円にとどまります。1本3,000円なら、2時間かかっても1時間あたり1,170円です。練習の1本に1時間かかった人なら、500円の募集を数でこなすより、3,000円前後の募集に見本を付けて応募するほうが、同じ時間で手元に残る額は大きくなります。AIツールで縮められるのは字幕と間のカットの時間なので、1本にかかる時間はツールを入れたあとの記録で計算します。

受け取った報酬は、引かれた利用料と一緒に、月ごとに書き留めておきます。会社員の副業では、所得(収入から経費を引いた額)が年に20万円を超えると確定申告が必要です。毎月払うAIツールの料金や、買った素材の代金は、経費に入れられる場合があります。記録から申告までを任せられる会計ソフトは、次の記事で比べています。

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最初の1件は、ショート動画のカテゴリで探す

2026年10月に数えた280件のうち56件には、「未経験」「初心者」などの言葉が入っていました。実績のないうちは、そうした募集から開き、練習で測った時間で割に合うかを見て応募します。

ショート動画の編集は、動画編集の仕事のひとつです。横長の動画の編集と比べた違いや、受ける仕事の幅の広げ方は、次の記事にまとめています。

クラウドワークスへの登録から、見本の用意、応募、納品をへて報酬が口座に入るまでは、次の記事で順に追っています。

募集に応募するのではなく、「ショート動画を編集します」というサービスを出品して、買われるのを待つ形もあります。ココナラで動画編集のサービスを出すときの最低価格は3,000円です。

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量産型の動画と、YouTube・TikTokの決まり

ショート動画は、1つの型で本数を作る仕事になりがちです。その作り方が、発注者の側の収益や表示に響くことがあります。

YouTubeの「量産型のコンテンツ」

YouTubeの収益化のポリシーには「量産型のコンテンツ」という項目があり、テンプレートで大量に作ったような印象を与えるAI生成のコンテンツや、よく似た流れの動画のくり返しが、収益化の対象にならない例として挙げられています。

TikTokのAI生成コンテンツの開示

TikTokは、AIで作った、またはAIで大きく編集したコンテンツについて、作った人が開示することを勧めています。写実的な画像・音声・動画では、開示が必須とされています。

収益化を止められて困るのは、アカウントを持つ発注者です。編集する側では、次の点に気をつけます。

  • 1つのテンプレートを、すべての動画にそのまま当てはめない。字幕で強調する言葉や、出だしに映すものを、動画ごとに考える
  • AIで作った画像や音声を入れたときは、そのことを発注者に伝える。投稿のときに開示の表示が要るかどうかは、発注者が各サービスの決まりで判断できるようにする
  • ほかの人の動画や音楽を、許可なく使わない

シリーズの動画は、1本ごとの変え方をAIに案出しさせる

同じアカウントの動画を続けて受けると、型をそろえることと、毎回同じに見えないことの両方が求められます。字幕の色や書体のように発注者が決めた見た目は守ったまま、どこを変えるかの案を、AIに出させることができます。

指示文の例

次は、同じアカウントで続けて出す〔5〕本のショート動画の内容です。見た人が毎回同じ動画だと感じないように、1本ごとの変え方の案を出してください。

・字幕の色と書体は変えないでください
・変えるのは、字幕で強調する言葉、字幕を出す位置、出だしで最初に映すもの、の3点にしてください
・内容に書かれていないことは、足さないでください
・案は1本につき3行以内にしてください

各動画の内容:〔1本ごとの話の要点を1〜2行で。商品名や人の名前は〔商品〕〔名前〕に置き換える〕

出てきた案は、発注者が決めた見た目の決まりに合うものだけを残します。どう変えるかを決めたら、まず1本を作って発注者に見せ、了承をもらってから残りの本数に取りかかります。案をそのまま並べるのではなく、映像を見て合うものを選ぶところが、編集する人の仕事です。

こうした決まりを発注者と確かめるやり取りもふくめ、応募の文の例や、素材を受け取ってから納品するまでの流れは、次の記事で手順に沿って説明しています。


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